長崎県庁へ

平成26年1月31日(金)

長崎県へ地域コミュニティ再生、自主防災組織づくりの取り組み、世界文化遺産の暫定リストに推薦となった産業遺産のひとつ「軍艦島」へ視察に行きました。

 長崎県庁で地域振興課、危機管理課から「地域の元気づくり応援事業」について、説明していただきました。過疎化が進む長崎県は、全国で人口流出が4位と深刻です。県は地域コミュニティの再生を図るため、地域の祭りの復活や防犯パトロール、高齢者の見守りなど、自ら提案する住民同士の支え合い活動を支援しています。


 24年度、25年度の2か年で県内の小学校区に、市町を通じて300団体に6900万円を助成(1団体あたり40万円以内)。地域の伝統芸能の復活、自治会加入者の促進といった効果が現れています。おもしろいのは、他地区同士の交流の広がりです。過疎化が進む農村地域と、子どもの多いベッドタウンが互いに農業体験、餅つきなどの体験イベントを企画し、年間を通じて交流しています。

 様々な地域課題を改善する興味深い事業ですが、問題は県が助成した後の取り組みの継続性にあると思い、当局に伺いました。県当局もそこを懸念していたそうですが、その後も市町が助成したり、助成を受けなくても、ほとんどの地域で事業に取り組んでいる結果が出ています。地域の課題を解決していくのはやはり住民パワー。そうした活動を応援する仕組みとして興味深いところです。


 また、長崎県は自主防災組織率が49%(神奈川県は75%)と低いため、自主防災組織の結成に助成しています。1市町あたり約200万円(自治会数に応じる)で、防災研修会や防災訓練の実施、防災マップの作成などに助成しています。更に、防災資機材(消火器、テント、給水タンク等)の整備に1自治会5万円までを補助。自主防災組織率70%を目標に、整備を加速化させる狙いです。


レクチャー後、長崎県議会の民主党の渡辺敏勝議長を表敬させていただきました。「今日から始まる長崎ラタンフェスティバルをぜひ見て行ってほしい」と議長。2週間で市内外から100万人余が訪れます。