2日目は盛岡

平成21年10月29日(木)



 朝一番に出かけた盛岡城址公園は、名産の花崗岩を積み上げた石垣が美しく、品格を今に伝えています。坂道を上ると、早くも紅葉に彩られた風景が飛び込んできました。冷たい空気がすがすがしいひとときでした。

 盛岡市役所のすぐ裏手に流れる中津川。水底が見えるほどの清流にサケが遡上していました。岩に見まちがう位多くのサケがまさに身を削り流れを上っていくのです。

 市役所では、中高層建築の条例による「携帯基地局等の規制」と「盛岡駅西口開発」について教えていただきました。鎌倉市においても携帯基地局設置の問題が噴出しています。条例化を求める陳情が採択されましたが、進んでいません。

 盛岡市の条例で対象としているのは高さが15mを超える携帯電話の電波塔や建物上に設置する場合に地上から15mを超えるもので、計画地に看板で周知し、説明会を行うことなどが義務づけられています。

 また努力義務として、第一種低層住居専用地域には建てないように定められ、幼稚園、学校、福祉施設の近くでは特に配慮するようにお願いしているそうです。

 健康被害については総務省が調査中であることから、あくまで景観の視点からの規制です。条例後、第一種低層住居専用地域には建っていませんが、その境界に40m級の電波塔が建ってしまうなど難しい課題は残ります。

 住民が知らないうちに建ってしまったり、将来的な影響が未知なだけに不安が大きくなります。他市を参考にしてルール化を急がなければならないと考えます。





 盛岡駅西口開発事業は、国鉄盛岡工場跡地を中心とした36haの新たな拠点づくりです。

 JRと高速道路インターからの利便性を生かして、市民文化ホールやテナントの複合型シンボルタワー「マリオス」(写真左上)、交通広場(写真右上)、公営住宅、駐車場が整備されました。今後はこれらを中心に住宅や商業施設が建設される予定です。

 マリオス展望室に上ってみました。地上20階のピクチャーウインドウに岩手山と北上川が広がります。4階にはかつての旧国鉄工場の外壁を復元した空間(写真左下)も。市、第3セクター、民間の合築による、建設費228億円の大事業です。

 バブル時代に始まった開発だけに、この経済状況での企業誘致はかなりの苦戦だと思います。コンパクトシティを目指す青森市のように市街地活性化の拠点となるか注目されます。

 駅の反対側、川を軸とした旧市街地の中心部には、古い商家や土蔵、レンガ造りの銀行が点在し、歴史を感じさせます。石川啄木、宮沢賢治が青春時代を過ごした町の見どころがたくさんあるようです。次回はゆっくり歩いてみたいと思います。


JUGEMテーマ:日記・一般