美と技の競演

平成19年11月28日(水)



 23日の勤労感謝の日には、技を磨き伝承していただいている39人の技能者の皆さんを表彰する式典がありました。造園や鎌倉彫、大工など幅広い職種に功労された方、先輩の技を引き継いで活躍する若き担い手が、この日の主役でした。鎌倉の文化、産業を支えておられる皆さんに惜しみない拍手が送られました。

 国宝館で開催された鎌倉彫創作展もすばらしい展示でした。社寺伝来の名品に加えて、現代作家の入選作品が一堂に出展されました。国宝館での創作展は初の試みだそうですが、多くの来館者が鎌倉彫の歴史と現代作品のコラボに見入っていました。世界遺産登録を目指す鎌倉が受け継いできた文化の匠をどんどん発信してほしいと思います。



 今月見た2つの個展について。小町通りの裏道にあるギャラリー ジ・アースでは上野憲一さんの油彩画展。脱サラして画家になったという異色の人です。鎌倉は描く所がたくさんあるからうれしい、と散歩途中の上野さんによく出会います。その時々の光や空気を思い出して描くという心象風景は、大らかで暖かい、人柄そのものです。



 極楽寺駅近くのギャラリーでテンペラ画を見せていただきました。大森伸樹さんと生徒さんの作品でした。宗教画はもちろんのこと、風景画の重厚な色の光沢が独自の世界を創り出しています。由比ガ浜のまちづくりに熱心な大森さん、本来の情熱がここにありました。


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