ものづくりは芸術

平成18年11月26日(日)



 23日の勤労感謝の日に、優れた技能者を表彰する式典がありました。友人のお義母様は30年以上、増田屋豆腐店を営んできました。まだ町が寝静まっている時から仕込みは始まります。冬場の水の冷たさは指が切れるかと思うほど。にがりを加える加減はまさに勘どころ。そう書いているうちに食べたくなるお豆腐です。

 人類学者の中沢新一さんが新聞で「日本のものづくりには合理的システムだけではできないコツが生かされている。日本人の仕事は芸術」とコメントしていました。まさに勘やあうんの呼吸が大切な世界です。庭師さんの仕事を見ていても、木を見て森を見る仕事ぶりです。

 先日、日本庭園が人気上昇という記事を読みました。重森三玲という昭和の造園家が若い世代に注目されているそうです。鎌倉を歩いていると、色とりどりの花が咲く庭も素敵ですが、板塀や垣根の間から見える和の庭に心ひかれます。

 京町家の中庭もモダンでした。今度はぜひ三玲邸の美術館に行ってみよう。女性の庭師が増えてきているのはうれしいニュースです。